10月10日、全国から選び抜いた地方銘酒を専門に取り扱う卸、(株)花山主催の秋の利き酒会が、第一ホテル両国にて行われ参加してまいりました。
この利き酒会は黒龍(福井)、明鏡止水(長野)、墨廼江(宮城)、ゆきの美人(秋田)、麓井(山形)、初亀(静岡)、正雪(静岡)、喜楽長(滋賀)、滝自慢(三重)、美丈夫(高知)、扶桑鶴(島根)、庭の鶯(福岡)、美田(福岡)、旭菊(福岡)や、他にも多くの銘醸蔵が全国から一堂に会する秋の主要イベントです。一度に多数のお酒が利き酒出来るのは本当にありがたく、また多くの蔵元や蔵の方と直接会って話ができる貴重な機会となっています。
ここ数年、秋に出荷されてくるお酒は特に「きれい」な酒質のものが多くなっています。それは消費者の嗜好を汲み取ってそのように熟度をコントロールしているからだと考えています。10年ほど前のこの時期のお酒はもっと山吹色がかってハチミツやメイプルシロップ、カラメル、三温糖のような香りが米からの甘味やまろやかな酸味とともに溶け合って、それは複雑な美味しさを造りだしていました。お燗にしてもトロピカルフルーツを温めたような重く甘い香りが立ち込めることがなくすっきりと美味しく飲めました。それはそれとしまして、最近はフレッシュでジューシーな秋のお酒が目立つことは確かです。厳寒期に搾ったばかりの日本酒よりも落ち着いてはいます。が、若く、まだまだ熟すのは先、といったお酒たち。秋を見つめてセルレニン耐性酵母(この酵母はフルーティな香り成分を多く生産するが、時間が経つとその香りが劣化しやすい)を使わないか、もしくは時間がたってもきれいな香りを維持できる酵母とのブレンドで若々しく仕上げるの近年のトレンドです。秋になった熟成感をどう表現するか。蔵元ならでのこだわりがお酒に現れていて、とても楽しく利き酒出来ました。心に響いたお酒をたくさん仕入れますので、どうぞお問い合わせください。
朝夕寒いくらいの気温になりました。日本酒がさらに美味しくなる気質が到来です。皆様のたくさんのお問い合わせご注文をお待ち致しております。