播州葡萄園(ばんしゅうぶどうえん)は、明治時代の1880年(明治13年)から1896年(明治29年)まで、兵庫県加古郡印南新村(現・加古郡稲美町印南)にあった国営のブドウ園およびワイナリー。跡地は、播州葡萄園跡の名称で国の史跡に指定されている[1]。出典:Wikipedia
山梨県にいると県外の日本ワイナリーの歴史に直接触れる機会が多くはありません。しかしこうして訪ねてみると長い歴史と重みが伝わってくる場所があります。
山梨県においては明治3年ごろからワインの醸造か開始されたとみることができる資料が残っていて、府県別物産表によると、甲府の山田宥教と八日町の詫間憲久が共同で葡萄酒の醸造を始め、明治7年に県内産の白ワインで約900L、赤ワインで約1,800Lの生産量の記録があります。
詳しくはこちらのサイトをご覧くださいとても興味深い記事がアップされています。 ワインの国 山梨 (wine.or.jp)
今回訪問してきた醸造所はすでに建屋は失われ、草が伸び、馬が葡萄を運んだ舗装路が残されているだけでしたが、当時に思いを馳せるとワインを造ろうと働く生き生きとした人々の姿が想像できました。山梨だけでなく、各地ではこういった場所が点在しているのではないかと思います。
世界のワインコンクールで入賞をするようになった日本ワインですが、先人たちの努力と情熱の歴史があったからこそ世界の評価が得られているわけです。消費量や世界からの評価が将来どうなっていくのかはまだ誰も分かりません。しかし今この時に私は日本ワインを取り扱い、楽しんでいます。過去の歴史に敬意を忘れず、未来へ明るい期待を持っていきたいと思います。
今は無き播州葡萄園は私に強くそう思わせてくれた場所でした。実は現在この醸造所を復活させる計画があるそうです。期待したいと思います。
文:依田浩毅