蔵元やワイナリーで働く魅力的な人々を紹介する連載シリーズです。

写真向かって左は、溝口晴夫取締役営業部長。

溝口さんと私(依田)が知り合ったのはもう20年以上前。
まだ他の蔵で営業として活躍されていました。
私が専門店を目指して駆けだしたばかりの頃で、唎酒会に行ってもひとり寂しいものでした。
その当時は新潟の日本酒が大変な人気を誇っていましたしそこまで人気を押し上げた先輩酒販店がたくさんいらっしゃいましたので、山梨の無名な若い酒販店などどの蔵も相手にしてくれないのは当然です。
そんな中で溝口さんだけが「君はちょっと面白いから、うちの酒をやってみない?」とお取引をしてくださった。
ありがたくて涙がでそうでした。
それから一年経ったかどうかのある日。
「九州の蔵に転職するから、今度はこっちね♪」と明るい声で驚きの発言。
「良い蔵だから、安心して」の言葉にそのままついて行きました。

地酒業界に新参者の私は想像もしない障害にぶつかり続けました。
物流と価格競争だけでない酒屋の在り方を日本酒だけに希望を持っていた私にはとても辛い日々でしたが、そんな時も溝口さんは明るいオヤジギャグと熱く真っ直ぐな人柄で助けてくれました。
日本中を飛び回り純米酒啓蒙から悩み相談まで精一杯こなした溝口さんのお世話になった特約店は全国に多数だと思います。

溝口晴夫さんネクタイ

酒は純米燗ならなおよしネクタイの溝口さん

 

そして写真右は、名倉禎吾営業兼蔵子。

溝口さんの後を受けて造りの期間が終わると関東を中心に精力的に営業活動をしていますので彼の顔を知っている方も多いのではないでしょうか。
とても明るくすぐ人の輪に溶け込める・溶け込もうと努力できるその人柄から、「なぐらいあん」「ぐらっち」「ぐらお」などの愛称で特約酒販店や消費者にとても愛されています。最近シャンパーニュやワインにも興味をひかれているようです。きっと純米酒の提案にも幅が広がることでしょう。

彼は人の和を大事にし周囲の雰囲気を壊さぬよう極端な言動を好みませんが、心にはいつも固い信念と純米酒に対する熱い想いを持っているように感じます。
そうでなくては営業というある意味蔵の顔という大役を務められません。
お酒の会や催事で名倉さんに会えたらどうか気軽に声をかけてみてください。きっと明るい彼のファンになると思います。

村田匠製造部長と末永四代目杜氏と両輪、いや、
四輪駆動のように杜の蔵を前に動かすふたりです。

 

敏夫と名倉
愛されキャラの名倉さんと竹鶴酒造の敏夫社長は同じ誕生日。

 

杜の蔵のふたり【その1】

杜の蔵「独楽蔵20周年」