9月6日に美味しんぼ[秋の夜長に日本酒編]が発売されました。

これは「読者の熱烈ラブコールにこたえて大感激アンコール発売」とあるように、読者からの要望で第2刷発行となったものです。その中で「私が一話主役」となった時の話しを再び解説してくれています。とても光栄で名誉なことだと思います。

美味しんぼはご存知の通り大変な人気のあるグルメ漫画です。よくこの話しの時のことを尋ねられますので、少しだけここで触れたいと思います。

美味しんぼで食材探しの旅のシリーズがありました。全国の各県を回り優れた食材や生産者、そして食文化他を取材し紹介した連続のお話です。たくさんの美味しい食材や知られざる郷土料理や、そして生産者や職人などたくさんの方が紹介されました。

私は当初からその方々の中に掲載される予定はありませんでした。ところが取材にみえられた際、原作の雁屋哲先生に大変気に入っていただき、紹介された多くの方がそうだったようなひとコマどころかなんと、私を登場させるためにわざわざ一話(82巻第五話)新しいストーリーを書いてくださった、という次第です。どうぞ82巻をご高覧ください。

雁屋先生は取材を大変綿密になさる方で、固い信念とまっすぐな価値観を持って書かれています。取材時の事を思い出しますが、それは深く深く質問をされました。それだけに掲載されたときは心から深い感動を覚えました。

たくさんお金を積めば書いてもらえるものでは絶対に無いものですから、大変名誉なことだと思っております。

これからもますます皆様の期待に応えられますよう、感謝の念を持って精進してまいります。

依田浩毅